同居期間別の離婚件数から、マンションで確認することを分ける
離婚を考え始めたとき、あるいは話し合いが進んでいるとき、住んでいるマンションをどうするかは、気持ちの整理とは別に向き合う必要のある話です。ただ、何から確認すればよいかは、夫婦として一緒に暮らしてきた年数によってかなり変わります。
厚生労働省の人口動態統計は、離婚件数を同居期間別に集計しています。この記事では、令和7年(2025年)の概数を手がかりに、同居期間が短い場合と長い場合で、マンションについて先に確認しておきたい項目を分けて整理します。統計はあくまで全体の傾向で、ご自身の状況がどれに当たるかを決めるものではありません。
離婚件数は18万組前後。概数と確定数の違い
人口動態統計の概数によると、2025年の離婚件数は17万9068組、人口千人あたりの離婚率は1.50でした。2024年の確定数は18万5904組で、この2年はいずれも18万組前後です(2025年は概数のため、確定数で変わることがあります)。件数が多かった2002年の28万9836組と比べると、少ない水準です。
ここで使っている2025年の値は「概数」です。人口動態統計では、まず概数が公表され、後から確定数が公表されます。確定数では値が変わることがあり、離婚率についても、令和7年国勢調査の人口を使って確定数の段階で計算し直されるため、数値が変わる可能性があると注記されています。この記事の2025年の数字は、確定数が公表された時点で見直す予定です。
総数の推移は離婚でマンションをどうするかを査定の前に整理する記事でも触れています。この記事では、総数よりも同居期間別の内訳を中心に見ていきます。
出典: 厚生労働省『令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況』(令和7年の値は概数。確認日: 2026年9月29日)、掲載ページ: 厚生労働省「人口動態統計月報年計(概数)の概況(令和7年)」。2024年の確定数: 厚生労働省『令和6年(2024)人口動態統計(確定数)を公表します』(2025年9月16日公表。確認日: 2026年9月29日)
同居期間別に見ると、5年未満と20年以上が大きい
2025年の離婚件数(概数)を同居期間別に見ると、5年未満が48,154組、5〜10年未満が35,373組、10〜15年未満が22,619組、15〜20年未満が18,738組、20年以上が39,886組でした。5年未満が最も多く、次いで20年以上が多くなっています。
同居期間20年以上の39,886組をさらに分けると、20〜25年未満が15,820組、25〜30年未満が10,940組、30〜35年未満が5,790組、35年以上が7,336組です。同じ資料では、2025年は同居期間30年以上の階級で前年より増え、それ以外の階級では前年より減ったと説明されています。
なお、総数には同居期間が分からないものも含まれるため、各階級を足しても総数にはなりません。割合を自分で計算するときは、この点に注意してください。
出典: 厚生労働省『令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況』 16頁、図表5-2(令和7年の値は概数。確認日: 2026年9月29日)
同居20年以上の離婚件数は、1985年の約2倍
同居期間20年以上の離婚件数は、1985年が20,434組、2005年が40,395組、2025年(概数)が39,886組です。2025年は1985年の約2倍の件数ですが、2005年と比べるとほぼ同じ水準です。
一方、同居期間5年未満は、1985年が56,442組、2005年が90,885組で、2025年の48,154組はそのどちらよりも少なくなっています。期間によって件数の動きは同じではありません。
こうした変化の理由は、この統計からは分かりません。件数には、住まいがマンションか戸建てか、住宅ローンが残っているかといった情報も含まれていません。ここで言えるのは、同居期間が長い夫婦の離婚も、短い夫婦の離婚も、それぞれ少なくない数があるということです。住まいの整理は、同居期間の長短にかかわらず、多くの人が向き合っている話だといえます。
出典: 厚生労働省『令和7(2025)年 人口動態統計月報年計(概数)の概況』 図表5-2(令和7年の値は概数。確認日: 2026年9月29日)
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マンションの価格帯を知ってから、話し合いの順番を決める
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リビンマッチの売却査定フォームへ進む同居期間が短い場合に確認しやすい項目
同居期間が短い場合は、マンションを購入してからの年数も短いことが多いと考えられます。統計がそう示しているわけではありませんが、購入が最近であれば、購入時の書類が手元にそろっていて、確認を始めやすい面があります。
- 購入からの年数売買契約書や重要事項説明書で、購入した時期と価格を確認する。
- ローン残高金融機関の残高証明書や返済予定表で、いまの残高を確認する。
- 頭金の出どころ頭金に、どちらかが結婚前から持っていた預金や、親からの援助が入っていないか。財産分与での扱いに関わることがあるため、分かる範囲でメモしておく。
- 借入の形単独の借入か、ペアローンか、連帯債務か。金銭消費貸借契約書で確認する。借入の形によって、どちらかが住み続ける場合の手続が変わります。
頭金や借入の形が財産分与や税金にどう関わるかは、個別の事情で変わります。判断が必要なところは、弁護士や税理士などの専門家に確認してください。
同居期間が長い場合に確認しやすい項目
同居期間が長い場合は、ローンの返済が進んでいたり、建物の築年数が進んでいたりすることがあります。これも統計で裏付けられた傾向ではなく、確認の順番を考えるための目安です。
- ローン完済の有無完済している場合は、抵当権の抹消登記が済んでいるかを登記事項証明書で確認する。
- 築年数と管理組合の資料長期修繕計画、修繕積立金の額、大規模修繕の予定を、管理組合の資料で確認する。
- 住み続ける側の住居費どちらかが住み続ける場合、管理費・修繕積立金・固定資産税をこの先も負担できるかを、年齢や収入の見通しと並べて考える。
同居期間が長いと、住まいに対する思い入れも大きくなりがちです。数字の確認は、思い入れを否定するためではなく、住み続ける場合と売る場合を同じ土台で比べるためのものです。
期間にかかわらず確認すること
同居期間の長短にかかわらず、名義と持分は最初に確認しておきたい項目です。登記事項証明書は法務局で取得でき、所有者が誰か、共有ならそれぞれの持分がどれだけか、抵当権が付いているかが分かります。
財産分与を家庭裁判所に請求できる期間や、共有のまま残した場合に起こりうることは、財産分与の期間と登記を扱った記事で整理しています。期限が関わる話でもあるため、あわせて確認しておくと安心です。具体的な分け方は、話し合いの状況によって変わるため、弁護士などの専門家に相談しながら進めてください。
数字をそろえてから話し合う
マンションの話し合いでは、気持ちの話と数字の話が混ざりやすくなります。いまの価格帯、ローン残高、名義と持分、住み続ける場合の住居費。これらを先に紙に書き出しておくと、どちらの案を選ぶにしても、同じ数字を見ながら話を進められます。
数字がそろっていれば、急いで結論を出す必要はありません。分からないところを専門家に確認しながら、一つずつ決めていけば十分です。
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- 離婚でマンションをどうする?売却査定の前に分けること査定の前に、住まいについて分けて考えたい論点を整理しています。
- 財産分与を家庭裁判所へ請求できる期間は5年になった。共有のまま残すとどうなるか財産分与の期間と、共有名義のまま残した場合の論点を扱っています。
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